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January 15, 2008
【速報】ボン・ジョヴィの東京ドーム公演は5万人が大合唱
2007年6月にリリースされた10枚目のアルバム『ロスト・ハイウェイ』を引っさげての来日公演は、11日(金)のナゴヤドームに続きこの日が2日目。
5万人が集まった東京ドームは、コンサート開始前から熱気にあふれていた。
会場が暗転し、ファンの歓声の中メンバーが現れる。1曲目はアルバムのタイトル曲でもある「ロスト・ハイウェイ」。アコースティック・ギターを抱えたジョン・ボン・ジョヴィ(ボーカル、ギター)の姿がスクリーンに映ると、女性ファンから黄色い声が上がる。
2曲目、86年の大ヒット曲「禁じられた愛」が始まるや、会場が一体となっての大合唱。その後も「レイズ・ユア・ハンズ」「夜明けのランナウェイ」と80年代の曲が熱唱され、さらにボックス収録のライブの名曲「ザ・ラジオ・セイヴド・マイ・ライフ・トゥナイト」、前作からの「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」へと続いていく。リッチー・サンボラのギター、デヴィッド・ブライアンのキーボード、ティコ・トーレスのドラムが炸裂し、前回のツアー同様にサポートに入ったボビー・バンディエラ(ギター)も、紅一点のロレンザ・ポンス(ヴァイオリン)も時に縦横無尽にステージを動き回る。
それにしても、シンプルなステージセットだ。もともと、派手な演出よりも演奏そのものを楽しませる生粋のアメリカン・ロック・バンドだが、今回はいつもにも増して、メンバー自身が演奏を楽しむ、音楽を楽しむという気持ちが強いように感じられる。
7曲目からはバラード。ボン・ジョヴィの公演では通常、バラードは3、4曲しか披露されない。ゆえに選曲に注目が集まるが、今回は日本のファンのリクエストの高い「イン・ジーズ・アームズ」と、新作からの「メイク・ア・メモリー」「ホール・ロット・オブ・リーヴィン」を選んだ。
10曲目の「ボーン・トゥ・ビー・マイ・ベイビー」まで、息つくまもなく駆け抜けたところで、ようやく、この日初めてのMCだ。
ローリング・ストーンズを超え日本でのスタジアム公演回数、洋楽ロックNO.1
間違いなく、ボン・ジョヴィは全米を、そして全世界を代表するロック・バンドだ。
新作『ロスト・ハイウェイ』はオリコン、ビルボード、欧州アルバム・チャートでNO.1を獲得し、日本だけでもすでに30万枚近いセールスを記録。昨年、初めてグラミー賞を獲得したのに続き、今年のグラミー賞では最優秀ロック・アルバム部門にノミネートされている。また、これまでのアルバムのトータル・セールスは1億2000万を突破。
来日公演は今回が2年ぶり14回目で、この三大ドーム・ツアーの総動員数は14万人。また洋楽ロック・バンドとしての来日公演は今回終了時で39回を数え、ローリング・ストーンズの33回をしのぐ、歴代1位の記録となる。
これだけの大物でありながら、ファンに強く愛され続けるのは、ファンに対し「My Old Friends」と語りかけ、フランクに接してきたボン・ジョヴィの、真摯な姿勢にあるだろう。つねにファンの声に耳を傾け、セットリストもその日のコンディションやファンの要望によって、変えてしまうことすらある。
もちろん音楽に対しても真摯で、何百回と繰り返し演奏してきた80年代のヒット曲も、デビューから24年が経つ今も、衰えることもマンネリ化することもなく、毎回、新鮮な発見があるといわんばかりに、楽しそうに演奏し続けている。 それだけに、ステージ・パフォーマンスが見逃せないのだ。
生中継で、サプライズも期待できる!?
10曲目の後、「(約)25年間、支え続けてくれてありがとう」とファンを労ったあと、いつもより簡潔なジョンのMCに続けて再び『ロスト・ハイウェイ』からの2曲を演奏する。そしてステージのジューク・ボックスにコインを入れて曲がスタートする「イッツ・マイ・ライフ」、往年の名曲「バッド・メディシン」では「シャウト」(アイズレー・ブラザーズの曲)を入れ込んでの大合唱。観客のヴォルテージがぐんぐん上がったところで、前回の来日時には札幌でしか演奏されなかった「ジーズ・デイズ」をリッチーが歌う。
ジョンがステージに戻っての「キープ・ザ・フェイス」「アイル・スリープ・ホエン・アイム・デッド」の後、「フー・セズ・ユー・キャント・ゴー・ホーム?」では、ジョンとマイクをはさんでリッチー、そしてロレンザによる“It's all right”の掛け合いにさらに会場が沸いたところで、「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」で本編終了。
アンコールは「ハヴ・ア・ナイス・デイ」「ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ」など4曲。「ドウモアリガトウ。またね」とジョンが挨拶し、コンサートは幕を閉じた。全23曲は、決して少なくはないが、まだまだやっていない曲がたくさんある……と余韻を残す1日だった。
終わってみれば、セットリスト自体は名古屋と同様だったが、一日として同じステージはない。しかし「サプライズ」好きなボン・ジョヴィのことだ。もしかすると、14日の東京ドーム公演では、午後5時からWOWOWで生中継されることもあるし、実際に会場に足を運べなかった人のためにも、何かサプライズを用意してくれるかもしれない。
個人的には「ドライ・カントリー」「ワイルド・イン・ザ・ストリート」や、これまでにも時折、聴かせてくれているビートルズのカヴァーなども聴きたいところ。 もし、都内近郊に住んでいるなら、14日(月・祝)午後2時から当日券の発売もあるので、会場に向かってみるのも手だ。ちなみに来日公演の最終日は16日(水)の京セラドーム大阪となる。
いずれにせよ、お見逃しなく。
(文/山田真弓)
■1月13日公演の演奏曲目
1. ロスト・ハイウェイ(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
2. 禁じられた愛(『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』1986年・3rd)
3. レイズ・ユア・ハンズ(『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』1986年・3rd)
4. 夜明けのランナウェイ(『夜明けのランナウェイ』1984年・1st)
5. ザ・ラジオ・セイヴト・マイ・ライフ・トゥナイト(『ザ・プレミア・コレクション〜100,000,000 BON JOVI FANS CAN'T BE WRONG』2004年)
6. ストーリー・オブ・マイ・ライフ(『ハヴ・ア・ナイス・デイ』2005年・9th)
7. イン・ジーズ・アームズ(『キープ・ザ・フェイス』1992年・5th)
8. メイク・ア・メモリー(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
9. ホール・ロット・オブ・リーヴィン(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
10. ボーン・トゥ・ビー・マイ・ベイビー(『ニュージャージー』1988年・4th)
11. エニィ・アザー・デイ(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
12. ウィー・ガット・イット・ゴーイング・オン (w/ ビッグ&リッチ)(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
13. イッツ・マイ・ライフ(『クラッシュ』2000年・7th)
14. バッド・メディシン(『ニュージャージー』1988年・4th)
15. ジーズ・デイズ(vo.リッチー・サンボラ『ジーズ・デイズ』1995年・6th)
16. キープ・ザ・フェイス(『キープ・ザ・フェイス』1992年・5th)
17. アイル・スリープ・ホエン・アイム・デッド(『キープ・ザ・フェイス』1992年・5th)
18. フー・セズ・ユー・キャント・ゴー・ホーム?(『ハヴ・ア・ナイス・デイ』2005年・9th)
19. リヴィン・オン・ア・プレイヤー(『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』1986年・3rd)
【アンコール】
20. ハヴ・ア・ナイス・デイ(『ハヴ・ア・ナイス・デイ』2005年・9th)
21. ウォンテッド・デッド・オア・アライヴ(『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』1986年・3rd)
22. アイ・ラヴ・ディス・タウン(『ロスト・ハイウェイ』2007年・10th)
23. キャプテン・クラッシュ&ザ・ビューティー・クイーン・フロム・マース『クラッシュ』2000年・7th)
Posted by riesambo at January 15, 2008 08:44 PM